肩関節周囲炎、凍結肩の治療と 肩の使い方

O先生:次の興味あるテーマですが、本当は、頚部が一番興味があるのですが、その前に肩はどうですか?

私;肩ですが、まずは凍結肩、でしょうか。

たとえば、屈曲90度の方、夜間痛あり、なら、どのように治療を開始されますか?

O先生:肩はとっても難しいと感じています。

まずは、頸椎由来の痛みか神経痛がないかを確認します。
その後に、安静時痛、患側を下にして眠れるか、寝返り時に目が覚めるかを聞きます。

後は、痛むポジションと、痛む部位を聞きます。

可動域と腫れと圧痛をさっと見てレントゲン、エコーというのが、今の順番です。

とりあえずレントゲンは撮ります。

質問のような方で、水腫や腱板の腫れや損傷があれば、そこに注射してみるのが主です。

ただ、注射の仕方や種類も悩んでいます。
私は、キシロカインにリンデロン懸濁液を混ぜて5ccを平行法で25Gの長めの針で、注射します。

滑液包だけにするのか?腱板の腫れがあれば腱板内にもするのか?正直腱板部分損傷や完全損傷、大結節に骨棘や変形がある場合も多く、ヒアルロン酸が有効との話もありますが、悩んでいます。

それで効果があれば、お風呂後のコッドマンや挙上運動、さらに棒体操などをさせています。

私:

頚か肩かの鑑別、夜間痛のcheck いいですね。

他部位の場合も含め、夜間痛の解消が、第1ですね。

painful arcの有無、Speed testのcheck
可動域では 屈曲 伸展、背中、外旋、水平屈曲でどこに痛みが来るか,強いか:前、横、後ろ、上腕、肘を確認して行きます。

そして圧痛を探ります。

烏口突起 烏口鎖骨靭帯 烏口肩峰靭帯(内、外)烏口上腕靭帯、小結節(肩甲下筋)上腕二頭筋 上腕骨大円筋、大結節、大結節遠位、三角筋中央 三角筋遠位、棘上筋起始、上腕骨棘下筋、上腕骨小円筋、肩甲骨棘下筋、肩甲骨小円筋 肩甲骨大円筋、QL space 三頭筋中央 上腕筋中央

レントゲンは撮ります。過去に上腕骨の肺がん転移のケースがありました。

肩の使い方の指導

肩は、骨性の結合としては、鎖骨を通じて、胸鎖関節で胸骨につながる。手は、からだの前で使う
肩甲骨面より、前で使うことを説明します。

側挙も肩甲骨面で。よく真横で上げて痛いという人がいます。
あるいは、後方へ力を入れて手を持っていって痛い人。
これは衝突する使い方であることを説明します。

何より、肩を持ち上げない、力まないこと。
90度までは、まったく肩を持ち上げずに挙上できますが、これ以前で、肩を持ち上げる人が多い。
90度以上では、肩甲骨と一緒に上腕骨があがりますが、その時も、手先がリードして、肩甲骨は引っ張られるように、ついてくるように、と指導します。

物を持ち上げるとき、肩で持たないこと。

手、肘、肩は物を支えることに使い、力は、大腿四頭筋を使うことを指導します。リハで練習させます。

背中への運動は、肘と手関節の力を抜いて、手背を滑らせることを指導します。

薬物としては、53+25+18ですね。凍結肩の黄金の組み合わせ。

屈曲90度の方、夜間痛あり、なら

コッドマン
腱板運動 リラックスして内外旋と内外転 棒体操
特に痛い部位に極超短波

これが基本です。

特に痛みが強いとき、痛くて動かせない時は注射を考えます。

圧痛点によりエコー下ファシアリリース。同時に腱板損傷や石灰沈着も観察できます。

SABで上腕骨頭の滑りが悪い時は、SABへリンデロン+ヒアルロン酸の注射。

2週以上経過した、限局した二頭筋腱鞘炎なら、リンデロン+ヒアルロン酸の注射。

最近は膝より、肩へヒアルロン酸を注射しています。

その場合は、NSAID+52,125、極超短波肩前

Q:私も漢方は多用しております。ツムラの漢方勉強会に頻繁に参加し、私なりに常用しております。ツムラの25,125もよく使います。使ってよく効...

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